片付けが苦手なら、収納術よりまずは整理術。
不要なモノと一緒に収納グッズも少しずつ減らして、なるべく“収納せずに済むように整理する”と片付けがラクになり、スッキリした状態をキープしやすくなります。
キレイな家にする為に、特別なテクニックは必要ありません。
理想の暮らし・自分をイメージする

片付け&部屋づくりで一番大事なのは、理想の暮らしを具体的にイメージすること。
先が見えない状態だと挫折しやすいですが、目標がしっかり決まっていれば、そこに到達する為の手段を考えながら頑張れるからです。
貯金に例えると、何となくお金を貯めていくよりも、使う目標がハッキリしている方が上手にやりくりしようとして早く貯まりますよね。

イメージは具体的であればある程、理想の暮らしに早く近付けるので、インスタやPinterestなどを活用して、自分の好みに合ったライフスタイルやインテリアを探してみましょう。
お気に入りの画像を集めてスクラップブック(ファイル)を作ると、自分の求めていることがよく分かってオススメです。

理想は可視化することで実現しやすくなる
自分が興味のないカテゴリーから始める

どこから片付けるか、順番はかなり重要なポイントです。
ファッション好きな方がいきなりクローゼットを片付けようと思っても、思い入れの強さの分だけ要不要の判断に時間がかかってしまい、スムーズに進まない可能性があります。
自分があまり興味の無いカテゴリーから片付け始めると、モノに対する思い入れが少ない為、冷静になって見極められるはずです。
思い出の品や人から貰ったプレゼントなども後回しでOK。片付けに慣れて、判断力を磨いた後にチャレンジしましょう。

学校のテストと同じ。簡単に解ける問題から取り組もう
カテゴリー別に全部出して一気にやる

モノが減ってきたら1日1捨でもOKですが、まだモノが多い片付け始めの頃は、カテゴリー別に一気に整理してスッキリ感を味わうことをオススメします。
これはダイエットと同じで、頑張ったのに見た目の変化が無いとやる気が下がってしまい、片付けの継続が困難になる為です。
また、モノを収納から全て出すことで、自分が何をどれくらい持っているのか把握でき、余計なモノを増やさずに済みます。
片付け=イベントだと思って、「今日はここを徹底的にやる!」と覚悟を決めて取り組みましょう。

片付けは全出し&短期決戦が◎
自分にとって大切なモノは手放さない

愛用中のお気に入りはもちろん、自分にとって唯一無二の大切なモノは今使っていなくても残しておきましょう。
私は卒業アルバムや賞状などの思い出の品はほとんど処分しましたが、亡き祖母の形見の指輪は生涯大切にしたいと思っています。
私にとって、この指輪はモノという枠を超えた存在なのです。
大抵のモノはまた手に入りますが、捨てハイ(捨てることが快感になっている状態)になって、勢いで本当に大切なモノまで手放さないようにご注意下さい。

あれもこれも全部大切!はNG
使えるモノではなく使うモノを選ぶ

モノの要不要を判断する時は、モノ軸の“使える・使えない”ではなく、自分軸の“使う・使わない”や、好きかどうかで考えます。
モノがまだ使えるか否かで判断すると、それが今の自分に合わなくても、ほとんど使っていなくても、ボロボロでないならとりあえず残しておくという選択になってしまう為です。
持ち物を整理する前に、下記の4つのカテゴリーに分けます。(優先したい順)
- 使う+好き=必要なモノ
- 使う+普通以下
- 使わない+好き
- 使わない+普通以下=不要なモノ
持ち物が全て①で構成されることがミニマルライフの理想ですが、現実的には難しい面もあるので、まずは“①が6割以上・②が3割・③が1割以下”を目指して片付けを進めていきましょう。
私はモノに関しては“好き”よりも“使う”を優先しているので、このような順序になっています。
ミニマルライフは“好き”を大事にするライフスタイルですが、使わないモノの為にスペースを使い過ぎることは避けた方が無難です。

ちなみに④は基本的に全て手放します
よく使うモノをよく使う場所に置く

収納は、自分や家族にとっての“使いやすさ”が最優先。
モノを使う場所が収納から遠いと、定位置に戻すことが億劫になり、部屋が散らかる原因になってしまうので、なるべく近くに収納します。
また、収納ケースをぎっしり並べて細かくカテゴライズするなど、見た目の美しさにこだわり過ぎて、かえって使いづらくなってしまわないように気を付けましょう。
本当に良い収納とは、“誰でも使いやすくて片付けやすい”収納のことです。

カテゴライズは大雑把な方が使いやすい
▼ 収納術いらずの片付けやすいキッチン
収納は増やさない、むしろ減らす

収納グッズが増えると「まだスペースがあるから大丈夫」だと安心してしまい、必要なモノを選ぶ抜く目が衰えます。
モノが収納グッズを呼び、収納グッズが更にモノを呼ぶ悪循環を断ち切る為に、モノと一緒に収納グッズも少しずつ減らしていくことが理想的です。
不要なモノを減らせば、収納グッズや収納術に頼らなくても、置くだけで整って見える収納が実現します。
これは荒業ですが、私はクローゼットを整理する際に、服より先に収納ケースやハンガーをまとめて半分くらい処分したことがあります。
収納するスペースが無ければ、大量にあるモノの中から厳選するしかなくなるという背水の陣のような方法です。
万人にオススメは出来ませんが、最終手段としてお試し下さい。

時間と労力をかけて収納する程、必要なモノってそんなに無い
余白は埋めずにそのまま活かす

人は空白があると、無意識に埋めたくなる心理が働くそうです。隙間収納やシンデレラフィット収納が気持ち良いと感じるのもこの心理ですね。
しかし、モノを減らして生まれた壁や床の余白を、他のモノで再び埋めてしまっては勿体ない。
ミニマリスト界隈では、“余白は最高のインテリア”だと言われています。
余白が多いと狭い部屋でも広々とした印象になりますし、余白があるからこそ窓・絵画・観葉植物などが映えるのです。余白はそのまま活かしましょう。

部屋の余白は、心の余白にも繋がる
▼ ミニマリズムの名言(迷言?)で心に余白を
不要なモノを家に持ち込まない

せっかく不要なモノを手放してスッキリしても、モノの入口が広いままだと必ずリバウンドします。
- 買い物のレシート
- 滅多に行かないショップのポイントカード
- 使うかどうか分からない試供品やクーポン券
- 安さに釣られて購入したセール品
・・など、すぐにゴミになってしまうモノを家に持ち込まない、明らかなゴミは即処分することを習慣化しましょう。
特に無料で貰えるモノや安価なモノは、「懐が傷まないからまあいいか」とつい気が緩みがちなので要注意。
モノの出口を広げると同時に入口も狭くすることが、ミニマルライフの鉄則です。

タダより怖いモノは無い・・
定期的に持ち物を見直す

生活は“生もの”。当たり前ですが、一度片付けたら終わりという訳にはいきません。
自分も暮らしも常に変化しているので、定期的に持ち物を点検して、“今の自分”に合っているか確認しましょう。
私は掃除のついでや連休中など、月1~2回のペースで各カテゴリーのアイテムを総点検しています。
持ち物をアップデート&余計なモノを増やさない為に、最低でも1シーズンに1回はチェックして頂きたい重要なポイントです。

定期点検するとモノが増えにくい
ミニマリスト流・片付けのコツまとめ

ズボラで掃除が苦手な私ですが、今回ご紹介した整理術でスッキリ片付いた家をキープすることが出来ています。
たくさんのモノに囲まれているのに整って見えるインテリアは、センスが良くてプロ並みに収納上手な上級者向け。
私はモノと収納を減らして、毎日の片付けをラクにするミニマルライフを選びました。

特別なテクニックや収納術をマスターしなくても、
- 使わないモノを手放す
- 使うモノ、大切なモノだけ収納する
- よく使うモノをよく使う場所に置く
- モノの出口は広く、入口は狭くする
こんなシンプルな方法で、誰でもキレイな家を目指せます。
最初はモノの要不要の判断や、物欲を抑えることが大変かも知れませんが、次第に慣れていくので大丈夫。
大事なのは片付けを諦めないこと、そして暮らしを楽しむこと。
片付けを進めるうちに、自分にフィットする整理術がきっと見付かると思いますので、それまでは画像の順番どおりに行動してみて下さい(^^)

一日の大半を過ごす家こそ美しく