やりたいことを我慢する節約よりも、家計を見直して自分の意識を変え、暮らしの大きな無駄をなくすことが貯蓄を増やす一番の近道です。
無駄を省くとお金が貯まる。元手があると更に増やせる。この記事を読めば、きっと毎月数千円は貯金が増えると思います。
純資産と貯蓄率を把握する

純資産=資産-負債(住宅ローンなど)で計算します。
本当のお金持ちとは純資産が多い人のことであり、高収入で華やかな生活を送っている人でも、資産より負債が大きければ、実際はそれほどお金持ちではないということです。
貯蓄率=貯蓄額÷可処分所得(手取り収入)×100で計算します。
理想的な貯蓄率は30%〜35%程度と言われており、総務省の『家計調査 家計収支編2021年』によると、平均貯蓄率は全体で34.2%、30代で38.2%、40代で35.4%だそう。
自分の純資産や貯蓄率をしっかり把握すると、「家計の無駄を減らそう!」という意識が一層高まるはずです。
◆純資産がマイナス ⇒ まずはプラスになることを目指す

まだ資産<負債だから、滞りなく返済する為に節約しよう
◆貯蓄率が低い ⇒ 最低でも10%、慣れてきたら20~30%を目指す

家計の無駄をなくして、浮いた分を貯金や投資に回そう
貯金する目的と満足する使い方を考える

家計を管理する上で重要なのは、“何の為にお金を貯めるのか、何にお金を使えば自分の心が満足するのか”を明確にしておくことです。
目標を立てて、大切にしていること(お金をかける線引き)をはっきりさせれば、貯蓄のスピードが段違いに上がります。片付けと一緒ですね。
我が家の場合、家族共通の趣味である旅行や、個々の本当にやりたいコト&欲しいモノにお金をかけて、普段は質素倹約に努めています。
対象へのこだわりの強さによって、お金の使い方のバランスを上手く調整することが重要です。
労働で得たお金は、自分の貴重な時間を費やして得た対価。お金を使う=人生の時間を使うことなのです。それに相応しい価値のある使い方を心掛けましょう。

片付けと家計管理はよく似ている
まず貯めるべきは生活防衛資金

家計管理を企業経営に例えるなら、一番の使命は“倒産させないこと”。
我が家では、病気やリストラなどで一時的に働けなくなった時の為に、生活防衛資金として3ヵ月分の生活費を自由に引き出せる銀行口座に入れてあります。
いつ何が起こるか分からないこの世の中、投資や他の目的にお金を回す前に、まずは生活防衛資金の確保を最優先した方が安心です。

生活防衛資金は6ヵ月~1年分くらい用意する方もいます
予算を立てればお金が貯まる

予算を立てることは、家計管理の基本中の基本。
- 家計簿・レシート・通帳などで、収支をざっくり把握する
- 毎月の収入を使えるお金と使えないお金に分けて、使って良いお金の上限額を決める
- 自動引き落としを利用して、強制的に貯金or投資するシステムづくりをする
家計管理が苦手でも、上記の①~③をきちんと実行すれば、お金は自然に貯まっていきます。
- 固定費(家賃・水道光熱費・通信料・保険料・税金など)
- 毎月必ず貯金or投資したい金額
- 変動費や特別費(家電購入代・旅行費など)の積立金
自動引き落としを利用してシステム化する
⇒ 貯金は銀行の自動積立定期預金や、給料天引きの財形貯蓄を使うと◎
⇒ (我が家の場合)つみたてNISAは積立代金自動振替サービスを利用
⇒ 医療費・冠婚葬祭費・被服費などは月によって大きく変動するので、(我が家の場合)毎月定額を積立して必要になったら使う
- 収入-使えないお金=使えるお金
- 費目は細かく分けない
- 予算内に収まるように使う
⇒ 予算が足りないと感じたら、無駄遣いしていないかチェックする&固定費や貯金額を見直す
⇒ 予算が余ったら、翌月に繰り越しor貯金する
これらはあくまで我が家の場合なので、自分が管理しやすい方法でOKです。
私は食費や日用品費など細かく分けずに、生活費としてざっくり一纏めにして、その予算内で収まれば何に使ってもOKにしています。
予算を立てないどんぶり勘定は、赤字家計まっしぐら。物欲がほとんど無くて、生活費がかからない究極のミニマリスト以外は避けましょう。

予算を制する者が貯金を制す
▼ 物欲と上手に付き合ってお金を貯める
固定費の無駄を最優先でなくす

最優先でコストカットすべきなのが、毎月支払っている固定費です。見直す手間はかかりますが、支出の中でも大きな割合を占めることが多いので、その節約効果は抜群。
我が家が固定費を減らす為に実践している一例をご紹介します。
契約会社を見直す、LED・節水シャワーヘッドを使用する

電気とガスは、たまに見直して料金の安い会社に乗り換えています。
LEDや節水シャワーヘッドは小さな節約ですが、取り付けるだけなのでストレスフリーです。
また、我が家のようなコンパクトハウスを選べば、自動的に家賃と電気代が下がります。
格安SIMを利用する(2台で月2,000円くらい)

スマホの通信料は、自宅がWi-Fi環境なのでmineoの『マイそく』(月額990円税込・低速でデータ通信使い放題)でも満足です。
手続きを面倒に感じないのであれば、各社のお得なキャンペーンに次々乗り換えるのも良いかも知れません。我が家も楽天モバイルを検討中です。
通話は無料サービスを利用する
家族や友人との通話はLINEで無料、仕事の通話は年間契約しているMicrosoft 365 PersonalにSkypeが毎月60分無料で使えるサービスが付いている(2022.6現在)ので、そちらを利用しています。
医療保険は妻のみ(掛け捨て)、生命保険は団信のみ

個人的に「貯金があれば保険は必要最低限で良い、保険と貯蓄は分けたい」と考えているので、医療保険は月3千円程度の支出に抑えています。
住宅ローンの契約とセットになっている、団体信用生命保険に夫が加入しているので、他の生命保険には加入していません。(保険料は住宅ローンの金利の中に含まれている)
ただ、団信だけでは長期間働けなくなった場合の保障がほとんど無いので、人によっては就業不能保険など、他の生命保険にも加入した方が安心です。
ライフステージによって保険を見直している為、今後増減する可能性があります。保険については次章もご覧下さい。
クレジットカードは1枚にしてポイントを貯める

たとえ年会費が無料でもカードを複数持っていると、ポイントが貯まりにくい&支出管理が大変なので、生活費の支払いは全部1枚にまとめるのがオススメ。
ポイント還元率1%以上のカードが理想的と言われており、我が家は楽天市場のヘビーユーザーなので楽天カードを使っています。
貯まったポイントを楽天モバイルや楽天ビューティーなどの支払いに使えば、毎月のスマホ代や美容院代を浮かせることも可能です。
また、通常ポイントは月々の支払い(ショッピング利用分)にも利用できます。
サブスクは1つだけに厳選する(仕事で契約しているものは除く)

サブスクはずっとAmazonプライム一筋。理由は本当にコスパが良いから。
月額500円or年額4,900円(税込)で、プライムビデオの映画・ドラマ・アニメが見放題、プライムリーディング対象の本や雑誌が読み放題。
我が家は家族全員アニメ好きなので、完全に元を取っています。テレビの放送時間に合わせなくても、好きな時に観られるのが最高です。
また、Amazonでの買い物が送料無料になることも嬉しいポイント。これだけで元を取れる方もいるのでは?(対象はAmazonが発送する商品のみ)

収入を増やすより、支出を減らす方が簡単で確実
保険は必要最低限、必ず入っておくべき保険

日本は社会保障制度が手厚い為、国保に加入&貯金があれば、民間の保険は必要最低限でOKです。
保険はお金をその目的にしか使えませんが、現金のままなら使い道が自由なので、投資や想定外の出費に使うことも出来ます。
本当に必要な保険とは、“滅多に起こらないが、もし起こったら自分の貯金では到底まかなえない事態”に備えるものです。
- 社会保険:誰でも必要
- 個人賠償責任保険: 〃
- 自動車保険:車を運転するなら必要
- 火災保険・地震保険:マイホームを購入したら必要
特に個人賠償責任保険は、全国共済なら年間1,680円(税込)で自転車などによる高額賠償事故に備えられる為、なるべく入った方が良いと思います。
必要な保険は個人やライフステージによって異なるので、誰かの話を鵜呑みにせず、要不要は必ず自分で判断しましょう。何でも全部解約すれば節約になる、という考えは危険です。
自分や家族に必要だと思う保険だけに絞って、浮いた分を貯金や投資に回すのが正解だと思います。

保険料が減っても、それを無駄遣いしないように要注意
変動費を減らす節約術

我が家が変動費を減らす為に実践している節約術をご紹介します。(教育費など我が家では固定費として計上している項目も一部あり)
どれも好きでやっているor習慣化しているので、特にストレスは感じません。
- 基本は自炊(外食は月1回程度)
- 週1回まとめ買いして無駄買いを減らす
- 安くて美味しい旬の食材を買う
- なるべく冷蔵庫が空になってから買い出しに行く
- お腹がすいた状態で出掛けない
- 平日おうちランチは質素に済ませる(大人だけなので)
- 日用品のストックは必要最低限にする
- コンビニに行かない(つい余計なモノを買ってしまう)

- 必ず着る服しか買わない
- 欲しいものリストを作る
- サイズアウトの早い子供服はプチプラ中心
- 夫の普段着は長持ちするアウトドアブランド中心
- 趣味の合う友人と服の交換会をする

- メイクは優秀なプチプラコスメを使う
- 化粧品より美容皮膚科にお金をかける
- 食生活を見直す(肌や健康に良いものを食べる)
- 質の良い睡眠が一番の美容液
- 家族で1000円カットを利用する(妻は前髪カットのみ)

- プライベートでは会いたい人にしか会わない
- 外カフェより、おうちカフェ
- 仕事関係の飲み会は年1~2回だけ参加する

- あまりお金のかからない趣味やレジャーを楽しむ
- 旅行は平日やオフシーズンを選ぶ(人混みが苦手)
- 映画館で観たい作品以外はAmazonプライム
- 暇な日は片付けをする(お金を使わない上に部屋がキレイに)
▼ 家を片付けるとお金が貯まる、は本当です
- 習い事は子供がやりたいコトだけ
- 地域のスポーツサークルに参加(1回100円)
- 幼稚園~小学校は塾に行かずにタブレット学習
- 小学生からお小遣い制(支出管理能力を養う)
- 子供もマネー会議に参加する


自分や家族がストレスフリーで続けられる節約術を探そう
月1回家族マネー会議を開く

夫とはExcelで毎月の支出額や貯金額を共有しており、どちらかに意見や質問があれば、その都度話し合っています。高額の買い物や投資をする際は、必ず相手に確認。
また、月1回夕飯の後などに子供も交えて簡単なマネー会議を開催。
- お小遣いについて:きちんと管理しているか、有意義に使えているか
- 習い事について:継続するか、新しく始めたい習い事があるか
- 欲しいモノについて:それが欲しい理由は何か
- 希望している進学先:将来やりたいコトはあるか、学費など
- 行ってみたい旅行先:子供にプランを立てて貰うことも
- 子供の貯金がいくらあるか:そのお金で何をするか
など、中学生の子供と何でも話します。もうすぐ投資デビューの予定です。

子供にも少しずつお金について学んで貰いたい
▼ 子供が読んだ投資の本(小学校高学年向け)
▼ 〃 (中学生向け)
ほったらかし投資でお金に働いてもらう

節約してお金が貯まったら、投資でそのお金に働いて貰うことを検討してみましょう。私のイチオシは投資信託です。
▼ 我が家の投資銘柄を一部公開
- 銘柄:SBI・eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 100%
- 投資額:夫33,333円、妻33,333円
【夫】
- 銘柄:SBI・eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 70%、eMAXIS Slim 全世界株式 30%
- 投資額:67,000円
【妻】
- 銘柄:SBI・eMAXIS Slim 全世界株式 100%
- 投資額:30,000円
※国民年金の付加保険料(月額400円)を上乗せしているので、満額まで投資出来ない。銘柄は変更する場合あり。
この他に子供達のジュニアNISA、夫がSPXL(レバレッジETF)をやっています。(他にも色々やっていますが省略します)
つみたてNISAは少額から始められるので投資初心者向けです。所得控除のメリットを享受したい方はiDeCoがオススメ。(どちらも運用益非課税)
我が家は家族全員、手数料の安いネット証券会社(SBI証券)で口座開設しました。楽天カードをお持ちの方は、楽天証券も良いかもしれません。
毎月口座から自動的に投資されるので、ずっとほったらかしにしています。
- 投資は黒字家計になってから
- 先に生活防衛資金を貯める
- 長期保有・分散投資・積立
- 不必要に売買しない
- リスクをきちんと理解する
暴落しても慌てない。投資信託は“価格よりも量”で考えて、価格が下がっている時は口数を増やすチャンスだと思うようにしています。
投資にはリスクがあるので、じっくり検討してから始めましょう。我が家は投資とは別に毎月貯金しています。

まだまだ投資は勉強中。これからもずっと続けていきたい
お金のかからない副業を始める

本業での収入アップは大変だと思いますが、副業を始めればお小遣い程度~数万円の収入アップが見込めます。
今は少ない元手で気軽に始められる副業が多いです。ブログやYou Tubeもその一つ。
このブログはWordPressで作成していますが、年間費用はレンタルサーバー&ドメイン代だけ(私はmixhostで年14,520円税込)なので、他の副業と比べてハードルはそんなに高くありません。
副業で始めたブログやYou Tubeが軌道に乗り、本業になった方を私は数名知っています。自分の得意を活かせる副業をぜひ探してみて下さい。

ミニマリストブログは収益が少ないので、副業にはオススメしません(笑)
▼ 私はブログを始めて2ヵ月で収益が出ました
まとめ(お金を貯めて自己実現の為に使おう)
私は小さな節約が出来ないタイプなので、お金が貯まるシステムづくりや、ストレスフリーで続けられる節約術を習慣化することに注力してきました。

その結果自然にお金が貯まるようになり、子供の教育費が上がっても仕送りを続けても、数年前と比べて貯蓄率が15%以上アップしたのです。
お金を貯めるには、とにかく無駄なお金を使わないこと。自分が価値があると感じたコトやモノには惜しみなく使って、それ以外は徹底的にコストカットする。
そして貯めたお金を投資に回したり、副業を始めて更に増やしていく。
自分が本当にやりたいコトをお金が理由で諦めない為に、今すぐ家計を見直してお金を整えていきましょう。

お金は自己実現の為のツール。どんどん貯めて価値あることに使おう