人と会う時はいつもジャケット姿の曽祖父に憧れて、ひ孫である息子が「僕も曽祖父ちゃんみたいな紳士になりたい」と自分のお小遣いで身なりを整え始めました。
お下がりの服を大切に着ているうちに、見た目だけではなく彼の内面や言動にも大きな変化が・・?
曽祖父のような紳士になりたい息子

「曽祖父ちゃんみたいな紳士になりたい」とコツコツお小遣いを貯めて、自分でジャケットや革靴を買い揃えた息子。
今までずっとおしゃれに全く興味がなくて、お小遣いで買うものと言えばゲームと模型くらいだったのに。

90歳になっても人と会う時には必ずジャケットを羽織り、誰に対しても紳士的に振る舞う曽祖父の姿を見て、「僕もこうなりたい」と強く思ったのだとか。
内気な息子がこんなにはっきりと自分の意思を示したのは、小学生の頃に「教師になりたい」と将来の夢を語った時以来でした。
まずは形から入りましたが、見た目だけではなく、心も紳士でいたいそうです。
曽祖父のお下がりの服から学んだこと

私の祖父(息子の曽祖父)は昔からおしゃれが大好きで、家中の収納を埋め尽くすほどの大量の服を持っていました。
祖父が高齢者ケアホームへ入居したことをきっかけに、そのうちの何枚かを息子が譲り受けることに。
▼ 祖父のエピソードは母の本に載っています
今まで機能性重視でスポーツウェアやアウトドアブランドの服を選んでいた息子は、祖父の服の上質さに感動し、デザインのカッコよさに痺れたそうです(笑)。
「曽祖父ちゃんが着ていた服だから僕も大切にする」と言いながら、服をきちんとハンガーにかけて収納する息子の姿を見て、あの面倒くさがり屋がまさか・・!と驚きました。
祖父のお下がりの服たちは、息子の成長に一役買ってくれたようです。

最近は、ジャケット姿に祖父の愛用していたベルトを合わせるコーデが気に入っている様子。
「見て見て!カッコイイでしょ~?」「革がとっても靭やかなんだよ」と満面の笑みを浮かべながら見せてくれました。靭やかって言葉、息子の口から初めて聞いた(笑)
彼の年齢で持つにはまだ早いような気もしますが、若い頃から上質なものに触れておく経験は、これからの人生において何かしらのプラスになるのではないか、と思います。
おわりに
息子が私の祖父から譲り受けたものは、服やベルトなどの形あるものだけではないのかもしれません。
紳士的な振舞い、人の想いやモノを大切にする気持ち、延いては「どんな人間でありたいか」という心構えまで、息子はいろんなことを学んだ気がします。
息子は祖父だけではなく、釣りを教えてくれた私の父や、教師を志すきっかけとなった学校の先生のことも尊敬しているようで。
彼の身近に人生の道標になる大人がいてくれて、本当に良かったなぁと感謝しています。
いつの日か、なりたい自分になれるといいね。

陰ながら応援しています